法科大学院 -Low School-

LAW SCHOOL --- how to be a lawyer 2005

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法科大学院入試の流れ
 法科大学院入試は、まず適性試験を受験する必要があります。その後どこの法科大学院に出願するかを決定し、 必要な出願書類を用意して出願手続きをします。最後にそれぞれの法科大学院の入学試験を受験することになります。
 
▼法科大学院入試の流れ(2006年度入学入試予定)
法科大学院入試の流れ
※1 適性試験実施日・・・大学入試センター → 6月26日
           日弁連法務研究財団 → 6月12日
※2 法学既修者試験(既修者のみ)実施日・・・7月31日
 
--目次--
  ■ 志望コース別 入試科目
■ 法科大学院入試科目の詳細
 ― 適性試験
 ― 自己評価書(パーソナルステートメント)・語学
 ― 小論文
 ― 法律科目試験
 ― 法学既修者試験

■ 志望コース別 入試科目

○未修者コース受験希望のあなたは・・・

1. 適性試験
2. 自己評価書 (パーソナルステートメント) ・ 語学 (大学院出願時に提出)
3. 小論文試験・面接
○既修者コース受験希望のあなたは・・・
  1. 適性試験
2. 自己評価書 (パーソナルステートメント) ・ 語学 (大学院出願時に提出)
3. 小論文試験 ・ 面接
4. 法律科目試験
5. 法学既修者試験 (※必修かどうかは大学によって異なる。)
 

■ 法科大学院入試科目の詳細

 

適性試験 適性試験

 適性試験は、法科大学院に進学して法曹になるための選抜試験の第一関門で、法学未修者・法学既修者を問わず受験が義務づけられています。法科大学院入学希望者は、全国一斉の適性試験を受験し、その成績表を志望する法科大学院への出願書類のひとつとして提出する必要があります。
 適性試験には、大学入試センターの「法科大学院適性試験」と日弁連法務研究財団の「法科大学院統一適性試験」の2つがあり、いずれも6月に実施されます。どちらの適性試験結果を必須とするかは、各法科大学院により異なりますが、多くの法科大学院が、大学入試センターの「法科大学院適性試験」を必須とし、日弁連法務研究財団の「法科大学院統一適性試験」を任意提出としています。
▼試験概要
大学入試センター
法科大学院適性試験
第1部 推論・分析力 90分 50点
第2部 読解・表現力 90分 50点
日弁連法務研究財団
法科大学院
統一適性試験
第1部 論理的判断力を測る問題 40分 100点
第2部 分析的判断力を測る問題 40分 100点
第3部 長文読解力を測る問題 40分 100点
第4部 表現力を測る問題 40分 採点なし
 
日弁連法務研究財団
大学入試センター
受験資格制限 特になし 原則として大学課程修了者、修了予定者
出願内容 長文読解問題、論理把握問題、判断推理問題など
※試験の実施団体については変更になる場合がございます。
 適性試験は、法律学の知識を必要としないもので、法律家に必要な判断力・
思考力・ 分析力・表現力等の資質を試すものです。大学入試センターの適性試験は2部構成となっており、第1部では「推論・分析力」が、第2部では「読解・表現力」が試されます。
「推論・分析力」の問題では主として論理的な思考力、推論能力と、事務処理能力が問われます。また、「読解・表現力」の問題では、文字通り、主として文章読解能力が問われることになります。

推論・分析力の問題とは…

比較的短い条件文や前提となる文を与えられ、それらを根拠や前提として、どの範囲までのことが論理的に結論づけられるか、あてはまるか、推論できるかを見出す力が問われます。知能テストやパズルのような問題という表現もできるでしょう。パズルのように直感が求められる問題もありますが、論理的に考えることで解答を導き出す問題が中心です。

読解・表現力の問題とは…

大学入試における現代文とほぼ同様と考えれば良いでしょう。長文を読み、その文における中心的主張や要旨を読み取ったり、前後から判断して空欄に入れるべき言葉や文を選んだり、適切な接続詞を入れたり、という大学入試ではおなじみの出題形式です。
 
 

自己評価書(パーソナルステートメント)・語学 自己評価書(パーソナルステートメント)・語学

 

ステートメント

 
 出願書類のひとつで、法曹志望理由、どのような法曹になりたいか、どうしてその大学院に入学したいのか等についての記述が求められます。また、学業成績や職務経歴その他の活動実績、取得資格や推薦状など、自己PRのための資料提出が求められます。
 書面による一次選考が行われる場合には、適性試験の成績とともに重要な評価対象になります。また、自己評価書に書いたことが面接試験で問われますし、合否判定のための重要な評価要素とされます。よって、単なる形式的な提出書類として軽く考えるべきではなく、しっかり準備をして推敲を重ねて作ることが必要です。

面接

 
 受験生が「本当に法曹となる見込みのある人物かどうか」を見るために、多くの法科大学院が面接試験を実施しています。法曹志望理由、どのような法曹になりたいか、どうしてその大学院に入学したいのかなどについて自己PRが問われます。形式としては、個別面接とグループ面接があります。 また、グループディスカッションをさせる法科大学院や、特定のテーマを指定して答えさせるような法科大学院もあり、面接の形式・内容は各法科大学院ごとに個性があります。よって、各法科大学院の建学精神やカリキュラム内容などを理解し、答えることを事前に準備しておくなど、個別の対策が重要になります。

英語

 

2005年入学入試においては、東京大学・慶應義塾大学・一橋大学各法科大学院では出願書類として語学力の能力を証明する書類、特に英語についてはTOEIC®テスト、またはTOEFL®テストの成績表の提出を必須としています。
 また、上智大学法科大学院は「特に優れた能力を有するもの」の特別枠を設けており、2004年入学入試では12名、2005年入学入試では18名の方がこの枠で合格しています。
 多くの法科大学院においても、出願書類にて任意提出としており、他に資格を有していない方にとっては、有効なアピールポイントになる場合もあります。

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小論文 小論文

 法学未修者にとってメインの試験となるのがこの小論文試験です。
 また、入試段階で法学既修者と法学未修者を区別しない法科大学院では既修者志望であっても小論文試験を受けなければならないこともあります。
 では、法科大学院入試の小論文で要求される能力とは何でしょうか。いわゆる小論文試験ですから、人並みの「文章力」、一般常識の「知識」は要求されます。しかし、これは通常の小論文試験でも問われることですし、人並み以上のものは要求されていません。
 そこで、合格のためには、「法科大学院入試の小論文」に特徴的に要求されている能力とは何かを分析する必要があります。それには大きく分けて、「論理的思考力」、「事務処理能力」、「読解力」があります。
 まず、「論理的思考力」についてですが、法科大学院入試の小論文は、単にある題目について論じるのではなく、一定の立場からの論述が求められています(課題文の立場に反論するなどが多い)。そうすると、単に自分の考えを述べるだけではなく、課題文の主張を読み取り、的確に反論を組み立てる「論理的思考力」が要求されることになります。
 次に、「事務処理能力」です。これは、法科大学院入試の小論文が、時間内に複数の形式の問題に解答することを求めていることから、要求されます。異なった出題形式の問題を、限られた時間内に処理する「事務処理能力」が問われているのです。 
 最後に「読解力」です。法科大学院入試の小論文は、1000字を超える長文の課題を読んだ上で、答案を書くことが求められている例が珍しくありません。そうすると、文章を書く以前に、前提としての読む力、「文章読解力」が要求されているといえるのです。
▼小論文試験の例
 2005年入学入試
大学名 時間 答案の分量 形式 資料の分量 テーマ
慶應大 150分 800字以上
1,000以内
課題文・資料型 約7,450字 クローン人間禁止論論拠について
上智大 60分 - 一般論述型 約850字 恩について
東京大 90分 800字以上
2,000以内
一般論述型 約1,000字 無試験入学者制度について
中央大 120分 - 課題文・資料型 約2,400字 ゆとり教育について
一橋大 150分 問1:1,000字
問2:1,000字
課題文・資料型 約6,100字 環境汚染と資源の枯渇について
京都大 180分 問1:400字
問2:800字
課題文・資料型 約11,200字 専門知と公共性の関係について
立命館大 60分 100字以内 時事問題型 約1,350字 沢柳事件について
 
 

法律科目試験 法律科目試験

 法律科目試験は、法科大学院において、「法学既修者」であるとして2年間での修了を希望する者が、基礎的な法律科目の履修を省略できる程度の学識を備えているかどうかを判定する試験です。
 法学既修者枠での入学を目指す方に対しては、全国共通の日弁連法務研究財団・法学既修者試験や各大学院独自の法律科目試験が課されます。日弁連法務研究財団・法学既修者試験の受験を必須とする法科大学院は2005年入学入試では10校あまりですから、重要性は低いようにも思えます。しかし、例えば、一橋大学法科大学院で必須とされていますし、こういった法科大学院では、既修者試験対策も怠ることはできません。また、必須ではないにせよ、任意での提出を認める法科大学院も多く、選択の幅を広げる意味でも受験はしておいた方がよいでしょう。それでもやはり、法律科目試験の対策の中心は大学院ごとの試験であるといえます。
 この大学院ごとの試験の方式、科目、内容はさまざまです。
 マーク式と論述式を併用するところもあれば、論述式だけというところもあります。行政法を含む7科目(憲法・民法・刑法・行政法・商法・民訴・刑訴)すべて出題するところもあれば、基本的な3〜4科目のみというところもあります。試験時間についても、多くの法科大学院では、論述式は1問を50分〜60分、短答式は1問を1分〜3分で解くことになりますが、詳細は法科大学院によってまちまちです。短時間に解答をまとめなければいけないのか、多少時間をかけて完成度の高い解答を書かなければいけないのかで、対策はかなり変わります。
  それぞれの法科大学院の特性に応じた準備が必要となってきています。
▼主要大学の法律科目試験(2005年入学入試の例)
マーク式 または
短答式
論述式 試験時間
東京大学 なし 公法系・民事系・刑事系・法学一般の4系統のうち3系統から各1題を出題 各科目70分
慶応義塾大学 憲,民,刑(3科目) 憲民刑(3科目)+商、民訴、刑訴については簡易記述式※1

択一式:50分(憲法10問、民法10問、刑法20問)
論述式:各科目50分
※簡易記述式3科目75分

中央大学 憲,行,民,刑,商,民訴,刑訴
(7科目)
憲、民、刑、商(4科目) 短答式:1科目30分
論述式:1科目1問60分
一橋大学 日弁連法学既修者試験必須(5科目) 公法(憲、行)・民事法(民、商、民訴)・刑事法(刑、刑訴)(7科目)
各科目120分
上智大学※2 なし 憲、民、刑、商(4科目) 公法・刑事法50分、民事法75分
京都大学 なし 憲、民、刑、商、民訴、刑訴
(7科目)
1科目2問120分
同志社大学 なし   民法のみ120分
各科目90分
※1 簡易記述式とは問題にあげられた見解について成否を示し、その理由を述べる問題。
※2 上智大学では一般論文試験として小論文があります。
 

法学既修者試験 法学既修者試験

 日弁連法務研究財団が主催する法律科目7科目(憲法・民法・刑法・商法・民事訴訟法・刑事訴訟法・行政法)の基礎的知識を試すマークシート方式の試験。この試験のスコアを必須とする法科大学院は2005年入学入試では10校あまりある。

詳細は日弁連法務研究財団のウェブサイトをご覧下さい。

 
 
 
 
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