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皆さん、おはようございます。本日、司会進行をさせていただきます坪田まり子と申します。よろしくお願いします。では自己紹介から1人ずつやってみましょう。男の子から始めましょうか。どちらが先がいいですか。ジャンケンしてください。(ジャンケン)はい、では負けた方のほうから、こちら回りで、最後が岩本さんです。はい、どうぞ。 |
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| 高野: |
| 成蹊大学経済学部経済学科、現在4年の高野弘之と申します。よろしくお願いします。私は就職活動を通して人間的に非常に大きくなれたと思っております。学生生活は、友達を大切にして4年間、現在もそうですけれど、過ごしてまいりました。常に前を向いて明るく元気にいこうというのが私のモットーです。皆さん、今日1日よろしくお願いいたします。 |

▲高野弘之さん |
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| 坪田: |
では、安田さん、どうぞ。 |
| 安田: |

▲安田美紀さん |
私は跡見学園女子大学4年、安田美紀です。私はジャルプラザという会社の内定をいただきました。内定をいただいたのは7月でしたが、それまで先生の講座をきっかけに就職活動をしてまいりました。今回は何か皆さん方、3年生の方に役に立てればと思います。どうぞ、よろしくお願いいたします。 |
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| 坪田: |
では梶谷さん。 |
| 梶谷: |
| 梶谷直子と申します。?東京大学法学部を卒業した後、お茶の水女子大学、生活科学部、発達臨床学講座のほうに編入学(3年次編入)させていただいて、卒業して今年で2年目になります。法務省の保護局に就職が内定しました。3回目で国Tにやっと受かりまして、来年からやっと仕事に就くという形です。就職活動はなかなか厳しかったのですが、でもそういったことを通して、自分の本当にやりたいことを見つけられるいい機会だったと思いますので、皆さんも大変だと思いますが、むしろ大変な時こそ、自分のことを見つめ直すいい機会だと思って、就職活動に一生懸命励んでもらいたいと思っています。 |

▲梶谷直子さん |
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| 坪田: |
では岩本さん。 |
| 岩本: |

▲岩本悠さん |
東京学芸大学4年の岩本悠です。よろしくお願いします。僕は就職活動を終えて先月、アジア-アフリカ20カ国を廻ってNGOなどで活動していた体験記(※)を出版しました。口コミでばーっと広がって、おかげさまで版を重ねているんですが、その印税は全部アフガニスタンの学校建設に使います。今は全国の学生と共にその学校づくりに向けていろいろ活動をしています。
※withwe's注釈 体験記は「流学日記」という本になってい
ます。文芸社 本体880円
withwe’sお薦めの一冊です。
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| 坪田: |
それはすばらしい。 |
| 岩本: |
この活動に協力してくれている学生たちの名前をオブジェのような記念碑に刻んで出来上がった学校に置かせてもらったり、その学校に通うようになった子どもたちの映像をネットを通して配信したり、アートセラピーや現地の廃材を再利用する図工教室、スポーツなど学生の特技を活かした派遣授業を行ったりすることで「学生でもこんなことができるんだ」「世界ってこんなに身近だったんだ」って感じられたらいいなって思ってます。僕の本当の専門は教育なんで、小学校、中学校、高校とかでいろんな授業をやらせてもらったり、大学生や社会人向けの講座を開いたりしています。どうぞよろしくお願いします。
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| 就職活動を始めたのはいつごろから |
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| 坪田: |
ありがとうございます。では、何から聞きましょうか。まず、初心に、昔に戻っていただいて、ちょっと振り返っていただくところから始めたいと思います。今日は11月ですが、皆さんが本格的に就職活動をしなければと意識したのは、振り返って何月ごろでしたか。まず高野君。 |
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| 高野: |
まず学校で夏休みが終わって10月ぐらいですが、そのころ就職活動についての講座が学校で開かれました。そこで、就職活動が迫ってきているのかなということを実感しまして、そこからです。 |
| 坪田: |
安田さんは。 |
| 安田: |
私は、大学で講座が3年生の4月ごろから徐々に始まっておりまして、それで少しあせりも徐々に感じてきました。でも本格的に考え始めたのは夏終わりぐらいからで、どのように行動しなければいけないかということを考え始めました。 |
| 坪田: |
私がいま少し大学を回って気がつくことは、本当に一般的には10月ぐらいから就職活動情報とかラインナップが並んでいるように思いますけれど、たしかに大学によっては早くから何かサポートをと考えているところがあるようです。特に跡見さんはそうですね。4月から始められているようで、私もびっくりしています。では梶谷さんはいかがでしょうか。 |
| 梶谷: |
私は公務員だったので遅めだったと思います。やはり11月の終わりから12月ぐらいにかけて、公務員試験を受けてみようかなと意識してから、面接対策もほとんど考え始めたという形でした。 |
| 坪田: |
なるほどね。岩本さんはいかがでしょうか。 |
| 岩本: |
ぼくは9月ぐらいからオーストラリアで日系企業のインターンをやって、それからですね。
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| 就活スタート時の意識は? |
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| 坪田: |
なるほど、インターンに行ってからですね。わかりました。いまそれぞれ、いつごろからということを教えていただきましたが、そのころの意識というのはどうだったのでしょうか。高野さん。 |
| 高野: |
現実に何をやっていいのかということが一番わからなくて。まず就職活動をするためには何を用意して何をすればいいのか、そこが一番気掛かりでした。 |
| 坪田: |
安田さんは。 |
| 安田: |
私もそうです。糸口が見つからなくて、それで、あれやこれやとやってみるのですが、実際にどうしたら、どのように動けばいいかというのは、先輩に聞くとか、そういったことからしなければいけませんでした。 |
| 坪田: |
梶谷さんはいかがでしょう。 |
| 梶谷: |
私も漠然とやりたいことだけはあったけれど、それについての具体的な、どうしていいかはわからないという状況で、11月ごろには情報の集め方すらわからない感じでした。 |
| 坪田: |
なるほど。岩本さんは。 |
| 岩本: |
ぼくもそうです。就職というのは裏口で入れるものだと思っていて(笑)、インターンをやっていた時に、ソニーの社長とかに会って、ソニーで学校を作りましょうみたいな話をして、それで入れるのかなと(笑)、思っていました。社長がいいと言えばいいのかな、なんて。 |
| 坪田: |
なるほどね。結果として、まず岩本さんからいきましょう。結果として、その考えはどうでしたか。正しかったのか、それとも……。 |
| 岩本: |
どうなんでしょうか。でも、たしかに社長とか役員に会った企業は結構受かったので。社長から人事部長とか、役員を紹介してもらって事前に会っていて、それから1次、2次、3次、のような感じで面接だから、知っている人と会っていく感じで有利だったと思いますよ。 |
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| 坪田: |
なるほど。あなたの場合は恵まれた、特殊なケースということになるのかもしれないですね。 |
| 岩本: |
そうですね。僕は駄目もとで電話かけまくってでも、興味のある企業の人にはとにかく会いまくりましたから。
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| 就活、本気モードへのきっかけは? |
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| 坪田: |
彼はそういう意味では超積極的なタイプですね。自分の道を自分で切り開いていくタイプですが、でも岩本さんのような方は本当にまれで、梶谷さん、安田さん、高野君が一般的なケースだと思います。では、その一般的な3人が、いまのように10月の段階では何をやっていいかわからない、糸口が見つからない、情報の集め方すら漠然としてわからない状態を、どのようにして本気モードに変えていったのでしょう。そのきっかけをぜひ教えていただきたいと思います。梶谷さんから。 |
| 梶谷: |
私は公務員試験で面接が重視、もちろん筆記もそうですが、面接で採用が本当に決まるということを情報で、インターネットなどを見ていて知って、これはぜひ何か対策をしなければと思って坪田先生の講座に出ました。先生の講座が1月でしたが、それで民間を目指している方としては、1月はもう本当に皆さん本気モードという感じでした。私としてはまだ筆記のほうに気持ちがいっていましたが、そこでスーツを着込んで講座を受ける方とお会いして、ああ、もうこれは筆記問題だけでなく、本当に面接対策に本腰を入れなければというところで、そこでお話を聞くと同時に、皆さんの雰囲気を味わって本気モードに切り替わったと思います。 |
| 坪田: |
なるほど。その時には心情的にはどうだったのでしょうか。いまお話をうかがうだけでは、どうせ筆記に合格しないと、公務員はまず資格が先にありきですよね。 |
| 梶谷: |
そうですね。 |
| 坪田: |
パスポートが先にあってから面接ですけれど、その筆記試験の大事さに比べて、どうしてそこまで面接に本気を入れなければと思ったんでしょうか。 |
| 梶谷: |
筆記で最終合格しても、面接で採用される人が非常に少ないのです。心理の中では30人受かりますが、10人程度しか採用されないので、最終合格は3分の1です。その3分の1に残るためには、やはり面接の力が大きいかなと思って、今年こそは絶対合格すると思っていましたので、その対策をおろそかにしては受かることはあり得ないと思いました。 |
| 坪田: |
たしかに、国家(特)種を目指す方というのは、私のクラスにたくさん入ってきてくださいますが、梶尾さんのように、2年目のチャレンジ、3年目のチャレンジで夢を果たした方は少なくないです。それでだれしもおっしゃることは、2年目のチャレンジ、3年目のチャレンジのみんな、筆記試験対策だけをやっていて、とおっしゃっていました。面接のことを一切考えないで臨んだ。具体的なことはこれからおうかがいするとして、民間をお受けになったお二方はいかがでしょうか。高野さんからどうぞ。 |
| 高野: |
本気モードになったまず一番のきっかけは学校の就職説明会で先輩たちと話す機会がありました。そのなかでだんだん、現実に何をしなければいけないかという問題が出てきまして、それで梶谷さんと同じように、 先生の講座を受けて、そのなかで、最初はただ一方的に授業をしてマナーとか、そういうものを学ぶのかなと思っていましたが、それが、先生には失礼ですけれど、思っていたよりもすごく楽しくて、毎回楽しくやって、最後にリクルートスーツを着て先生と模擬面接をしましたが、その時に何も答えられなくて、本当に……。 |
| 坪田: |
そうだったの? |
| 高野: |
それから自分の身近な友達とか親とかと面接の練習のようなものをするようになりました。それから本番の面接を想定したシミュレーションといいますか、それをやっていくうちにだんだん、自分の行きたい企業に絶対入ってやるという気持ちが強くなってきました。 |
| 坪田: |
私はいまでもはっきり覚えていますが、高野君の模擬面接は本当にそうでした。ただ、やりたい希望があった。できれば旅行会社に行きたいと彼はその時には言っていた。でも、たしかに話の中身はつながらない。私はこんなことを話したことを覚えています。あなたはまず人間的にとても魅力的です。皆さん、彼を見てわかるように、その日はこんなに髪の毛はツンツンしていなくて、もっと就活モードの髪をしっかりしていましたが、彼はしっかり私の目を見て話をしてくれるし、一生懸命の姿勢が好感を持たれるわけです。ですから自信を持って、あとは自信を持ちさえすれば、ちゃんと自分の言葉で話せるようになるから、そんなことを話したように覚えています。
それから彼が見事なところは、後日彼からうかがいましたが、お母さま、お父さまといつも面接トレーニングをやっていたそうです。お母さま、お父さまが面接官役になって、彼が一生懸命答える。 |
| 梶谷: |
ご家族もすごいですね。 |
| 坪田: |
そう。ご家族も一緒になって彼を応援してくださったというところが、すばらしい。そうやって訓練訓練していって、私との初めての模擬面接の時に上がったことが改善されていったのだと思います。慣れというか、やってみることは必要なことだなと思います。安田さん、いかがでしょう。 |
| 安田: |
私も梶谷さんと同じで、先生の講座が一番きっかけに、本気になったきっかけだと思います。 |
| 坪田: |
ありがとうございます。 |
| 安田: |
まず大学でこの時期、10月、11月ごろから、ようやく筆記試験対策を行っていて、まずは筆記試験が通らなければ面接まで行けないということはわかっていましたので、筆記試験の勉強を最初していましたけれど、徐々に面接というものが見えてきまして、それから高野君とお友達だったので、高野君が先生の講座のチラシを持ってきてくれて、それで行ってみないかということになりまして、私も何となく、行ってみようかなと思いました。それから先生の講座で、同じ学生さんというか、きっとみんなばりばりとやっている方だろうなということを想像して行きましたが、決してそんなことはなくて、まだまだみんなこれからで、まだ何もわからないというような同じ地点だったので、少し安心しました。それから先生の講座を受けていくにしたがって、どんどん自分が変わっていって、それが一番きっかけになりました。
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| 本気モードになって一番難しかったことは? |
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| 坪田: |
たしかにそうですね。いろいろな目的を持って入ってきてくれるのですが、多分一番いいのが学内でやる講座と違って、今日の成蹊大学、跡見女子大学、それからお茶の水、東京学芸、いろいろな大学の人がいっしょくたになって何かをやれることの意義があるのだと思います。つまり、学校の中だと、もしかして温室かもしれない。必ずしも温室とは言えないけれど、みんな同じ友達意識。でも面接というのは友達同士でつるんで、群れて何かをやることではないです。女子大に多いのですが、友達同士でセミナーにも参加し、とりあえず面接にも一緒に応募するという人が少なくないらしいです。そうするとどんな現象が起きるかというと、友達同士で行くからこそ、たとえば待合室で、ついダベってしまうわけです。直前まで本気モードにならなくて、なあなあ気分、何々ちゃんという感じ。それを私も気にしていましたが、就職部の先生方が非常に憂えておられます。
就職部の先生はその対策として、学生にいつもこう言っているそうです。「セミナーに行く、それから面接に行く、何でもいいけれど、同じクラスの何々ちゃんとその場で会っても知らない他人のふりをしろ」。就職部の先生はいまそこまで指導せざるを得なくなったとおっしゃっています。そうでないと、あなたが倒れるのみならず、友達も一緒に共倒れしてしまう。それぐらい面接というのは本気モード、かつ自分との勝負かなと思っています。では、もう少しお話を聞きます。皆さんのなかで、何らかの糸口が見つかった、本気モードになったとしても、実際に一番最後までわかりにくかったこと。皆さんが一番難しかったことは何でしょうか。岩本さんから、教えてください。 |
| 岩本: |
落とされる理由。 |
| 坪田: |
落とされる理由、もう少し具体的に。 |
| 岩本: |
面接で会って自分の思いはしゃべった。それで自分のなかでは筋が通っている。そんなに失礼もなかったのではないかと、自分のなかではそれなりにやったつもりで、それでいて落ちている時に、なんでおれを落とすんだろう(笑)。その理由は何だと。もしくは、では何をどうしたら受かるんだというところ。 |
| 梶谷: |
受かる時と落ちる時の違いがわからない。 |
| 坪田: |
なるほどね。それはたしかに、みんな多くの人が悩んでいるようです。たとえば今日の面接はすごくうまくいったと思って、わくわくして帰ってきます。でも結果として不採用。それで、今日は絶対だめだと思ったら、結果として2次に上がれたということがあるらしい。これは本当にそんな悩みがある。高野君は、いまの岩本君の意見に対していかがですか。 |
| 高野: |
やはりぼくも同じように。 |
| 坪田: |
経験がありますか。 |
| 高野: |
はい。本当に自分なりに精一杯、元気に。それから企業研究、OB訪問などして、いろいろ研究しても、なぜか落とされる。その理由がわからないということで、それでちょっと悩んだ時期はありました。 |
| 坪田: |
安田さんは? |
| 安田: |
私も同じ経験はあります。 |
| 坪田: |
少し具体的にお聞かせいただけませんか。どんなふうにいいと思ったのに、だめだったというところ。 |
| 安田: |
面接の雰囲気というのがそれぞれ、いろいろな会社によってあると思いますが、とても雰囲気がよくて、また面接官の方も、また次でお会いできるといいですねということまで言ってくださっていて。 |
| 坪田: |
そこまで言って(笑)。 |
| 安田: |
それでご連絡つかなかったんですが、そういったことです。 |
| 坪田: |
なるほど。梶谷さんは。 |
| 梶谷: |
私は逆に、手応えがわかるというか、面接の方々といい関係が築けたなと思う時は呼ばれましたし、ちょっとぎくしゃくして、それ以上話が、向こうも聞いてくれないし、何となく私も言いたいことが言えていないと思う時は、残念だったなという結果になっていたので、納得のいく、いつも、今回だめだった、よかったというのがだいたいわかるような感じでした。 |
| 坪田: |
なるほど。でも、いまの、目に見えてやっただけの結果が自分がわかった梶谷さんのお話ですけれど、うまくいった、その結果そのとおり次のご案内がきた時は、どういう時だったんでしょうか。 |
| 梶谷: |
相手が自分のお話をしてくれるような時というか、逆に言えば、相手のことを聞き出せた時ですかね。自分のことを話すだけではなく、当然同じ職場の先輩になる可能性のある方ですから、 |
| 坪田: |
そうです、そうです。 |
| 梶谷: |
自分の聞きたいこととか、知りたい仕事の内容とか、先輩がやって良かったようなことなどを、その面接官が、自分たちはこういうことでこの仕事を選んで、後悔しないでやっているんだよというような話を聞けたりして、やはりいいところだ、そういう一体感が得られた時は、向こうも来ていただきたいと思ってくださるんだと思うんです。 |
| 坪田: |
どのように、そのきっかけを切り出しましたか。それはちょっと勇気がいることですよね。ほとんどの学生は慣れないうちは無理もないと思いますが、聞かれるだけで精一杯で、答えるだけで精一杯です。自分がただ見定められているような気持ちになってしまうのだと思います。無理からぬ話ですけれど。でも梶谷さんは、そこを一歩踏み込んで、相手のことを聞き出せた時成功したとおっしゃいました。どのように聞き出してみましたか。ちょっと具体的に言葉を教えていただけないですか。後輩のために。 |
| 梶谷: |
そこまではっきり記憶しているほどではないですけれど、ただ、先生が言われたように、常ににこやかにし、相手の話に耳を傾ける姿勢でということを意識していて、言葉で何かこれを話してくださいとか、先輩の話を聞きたいというようなことは一言も言っていないと思うんです。ただ、自分の話をしていく上で、こういうことにやりがいを感じているんですけれど、間違っていませんかというように聞くと、いや、自分はこう思っているというようなことを向こうが話してくれる感じで、全体的な雰囲気で話をうかがう。面接の時でも、自分を出すのではなく、相手の話をうかがうというような姿勢を心掛けるということですかね。 |
| 坪田: |
そうですね。思い出しました。梶谷さんは最後の最終面接の時に私にメールをくださって、「どうしよう」と書いてあった。彼女は、でき得れば一度私に会いたいというメッセージまでくれて、携帯電話番号まで教えてね。でも私は彼女に、こんなメールで返事を出しました。「いまからあせっても、もうしょうがない。ただ、よく考えてごらんなさい。梶谷さんがやりたいことが法務省の保護局の仕事よね。保護局の仕事というのは、自分のことをぺらぺら話すことが仕事ではなくて、少年たちの言うことを聞いてあげるのもお仕事のはず」、そんなメールを出しました。だから、人の話をちゃんと聞けるあなたであるかどうかを、面接官にわかっていただければ、あとは自信を持って臨めばいい。 |
| 梶谷: |
そうでした。 |
| 坪田: |
それからですよ、間もなく、「先生、来ました」。覚えています。夏でしたね。 |
| 梶谷: |
はい。 |
| 坪田: |
これは梶谷さんの仕事だからということではなくて、個々の学生が話すことに一生懸命、それで面接官が何かをいう時も、次に何を言おうか、もう目で考えているような状態。私たち面接官側はそれがわかるわけです。そうすると一方通行、いつまでも一方通行で、梶谷さんがおっしゃった、面接官とあなた方との共鳴ゾーンとか共感ゾーンが見えない。それがなぜだめだったんだろうということにつながると思います。いまの梶谷さんの話を聞いて、岩本さん、いかがでしょう。そう言えば思い当たるところがあるかどうかです。 |
| 岩本: |
ぼくは結構フランクにしてしまうタイプなので、相手と会話をするんです。だから相手も自分の過去の話とかして大いに盛り上がって、「じゃっ、また」みたいになって(笑)、それで何で落とすんだよって。 |
| 坪田: |
そうか。でも厳密に考えてごらんなさいよ。何かあるはずなんですよね。話しすぎてませんか。 |
| 岩本: |
話しすぎてる。話しすぎと、あとは相手にあわせず、自分が持っているものをなんでもかんでも全部さらけ出すようなことを結構してた。その企業とか、その面接官が欲しいものを見て、それにあった話を短い時間にうまく出すということをやってこなかったなと思います。 |
| 坪田: |
そそうですね。あなたはほかの3人と違って、一昨年の私のクラスですね。前半のマナー的な部分だけをやって、後半の面接対策はやらないままシドニーに留学されて、戻ってから2人だけで特訓しましたけれど、そのマナー的なことは十分やれていたと思いますか。だめだった時も。 |
| 岩本: |
マナー的なこと。いや、できていなかったですね。 |
| 坪田: |
できなかった。その落とされた時に限って言えばですよ。 |
| 岩本: |
ぼくは面接が終わった後に、面接官に「どういう印象を受けましたか」と、「次はどうやったらもっと良くなりますか」ということを聞くようにしてました。その時に結構言われたのが、「海外ではボディーランゲージをするのはいいけれど、日本でそれをやるとちょっと騒がしいね」とか、あと会話をする時に、いまもやっていますが、手を組んだり、のめり込んでしまうような癖は指摘されました。 |
| 坪田: |
わかるね、見ていてね。 |
| 岩本: |
こうやって机の上に手を乗せて話すのは、嫌う人もいるかもしれないとか、そういうフィードバックを結構もらっていたので、マナーはまだまだ、甘いところはあったと思います。 |
| 坪田: |
なるほどね。そのへんは少しずつ改善していきましたか。あなたは最終的にどこの内定を取ったんですか。 |
| 岩本: |
大手自動車会社とコンサルタント会社です。 |
| 坪田: |
いま、あなたはどこに決めておられますか。 |
| 岩本: |
ソニー・ヒューマンキャピタルというソニーの人事教育会社です。自分がどの部署でどんな仕事をするかまで希望を通してもらえたし、結果さえ出せば3年でやめてもいいみたいなノリだったし、スーツを着なくてもよい会社だったんで。 |
| 坪田: |
そこに行こうと思っておられるわけですか。なるほど。そのあたりはいかがでしょうか。マナー的なことも大事だというように、少しずつ……。できたかどうかは別として、意識だけは持ち続けましたか。 |
| 岩本: |
意識はしましたね。あまり手ぶり身ぶりをしないようにとか。あとは服装も、ぼくは最初ワイシャツの代わりにタートルネックのようなものを着たりしていて。 |
| 安田: |
面接でも? |
| 岩本: |
面接でも。結構ソニーとか電通とか、そういうところは良かったけれど、途中でちゃんとしないとっていう意識も出てきましたよ。 |
| 坪田: |
そうですね。 |
| 岩本: |
あと話し方も、今は結構フランクになっているけれど、面接を繰り返している時は話し方も、自分でも何か社会人ぽいなというようなモードになってきたし、毎日スーツを着ていると、意識まで変わって自然と歩き方までビジネスマンチックになりましたからね。 |
| 坪田: |
なるほどね。高野さんはいかがですか。どうやって、なんで自分が落ちるんだろうから脱却できたのでしょうか。 |
| 高野: |
面接がどんどん進んで、何回もやっていくと、すごく慣れっこになってしまって、聞かれる内容もみんなほとんど同じようなことを聞かれますので、その内容なども丸暗記といいますか、だいたい前もって皆さん考えているようですけれど、それをただ言う。さらに、それにマナー、先生から習ったマナーをくっつけ合わせたのが多分、最初のスタイルだったと思いますが、それで多分最初は失敗していたと思います。しかし、その時に考えたことでなくても、その時に考えたように、ちょっと言い方が変かもしれないですけれど。 |
| 坪田: |
ええ、わかりますよ。 |
| 高野: |
面接官と1対1、もしくは向こうのほうが多かったり、こちらの受けるほうの側が多い場合もあるかもしれませんが、1対1の会話の時は丸暗記ではなくて、自分が心から思っているということを、顔から、体からにじみ出るように(笑)。 |
| 坪田: |
そうそう、全身でね。いまのお話も、私に対する質問とか失敗談が寄せられますが、面白いです。高野君が一生懸命がんばったところとして、ご両親をも参加していただいて特訓ができた、非常に恵まれたケースだと思います。でも逆に言うと、特訓すればするほど起きがちなマイナスというのは、常に答えをイップットしてしまうことです。いま高野君がおっしゃった丸暗記してしまう。だから、その質問が来ればいいですけれど、その質問が来なかった時にあせることと、逆に、その質問が来た時は待ってましたとばかりに急に元気になって答えるわけです。
この時の失敗談、いっぱいおかしな失敗談を私はいただいています。まるで壊れたテープレコーダー状態だと言うわけです(笑)。はい、はい、私はこのたび旅行が好きですので旅行会社にというように始めるとします。そしてエピソードが始まるけれど、途中でぷつっと忘れるわけです。それで、しばらく目を白黒泳がせて(笑)、何だったっけな、すみません、もう1回初めから言わせてください(笑)。またスイッチオンして「はい、私は」とまた始まって、またつっかかる。それで一生懸命、宙を泳ぐような顔をして。面接官からは、そらんじていることを思い出そうとしていることがわかるわけです。でも彼の中でリプレイして、巻き戻しして、すみません、もう1回だけいいですか、ジャンとまた再生ボタンを押すような状態。
それは面接官から見ていて、一生懸命で可愛くはあっても、それは臨機応変の対応ができない学生ということになるでしょう。それこそ面接が始まった初回のほうはそれでもいいのかもしれないけれど、時期が進むにつれ、何を聞かれても答えられるような状態にしておかないといけないです。その点、高野君は後半はちゃんと落ち着いてやれるようになったわけですね。
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| 高野: |
はい。いろいろ特訓といいますか、親にいきなり意外な質問とかを言われて(笑)。 |
| 坪田: |
そうですね。彼は非常に可愛らしい。私のテキストのなかにあった問答集を使って、いつもいつもお母さま、お父さまと特訓していましたから、あれがもろ出た時はそれは良かったでしょうけれど、外れた時は大変だっただろうと想像します。本当にみんな、いまだから話せるような、笑っちゃうような失敗談はたくさんあるんですよね。
安田さん、いかがでしたか。
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| 安田: |
私は質問をするということがあったと思いますが、初めは先生のテキストに、こういった質問をすれば、質問がありますかと言われた時に必ず「はい」と答えて、たとえば?歴史のこととかを質問すればいいということがあったので、最初はそういったことを基本的な、どこの業界、どこの会社でも通じるような基本的な質問をしていましたが、それではだめで、業界業界いろいろなところを受けますが、その業界にあった本ですとか、そういった情報を得ることによって、自然と私の中で考えができて。 |
| 坪田: |
そうです、そうです。 |
| 安田: |
本当はこういったことはどうなんだろうとか、本当はどういうところなんだろうという、その業界や会社の独特な、それぞれに違ったものが浮かんできまして、それから質問でその会社、その業界に合った質問をするようになりました。バラエティーが増えました。だから研究は大事だったのかなと思います。 |
| 坪田: |
そうですね。それこそ事前の情報収集とか、まだ就職活動が始まっていない時の情報収集というのは、なるほど、こんなものかレベルで終わってしまうと思います。皆さんが最初の講座に入ってこられた時もそうで、あくまでもあそこはマニュアルであって、あれが基本で、それに肉付けしてやっていくのが本来の形です。だから、みんなも苦労があるだろうけれど、進めば進むだけいろいろなことがわかるから、目に見えるから、いろいろな質問が出てくるようになるのだろうと思います。とてもいいことだと思います。
さっきの岩本君のお話、自分が持っていることをどんどん話す。面接というのは自己PRの場だと思いますから、単に聞かれることだけを答えるという意識では、あくまでも受け身です。そういう意味では、自分のことをどう話すか、どう前面的に押し出すかというのは非常に大事なことだと思います。しゃべりすぎたり、ボディーランゲージが大きすぎた場合に、さっきも岩本さんが自己反省なさったような結果になった。
あとの3名の方はいかがでしょうか。面接官から問われないことで、自分の持っていることをPRしたという意識はありますか。梶谷さんから。
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| 梶谷: |
私は逆にあまりなくて、なるべく短い答えを言って、面接官が、それはどういうことなのと聞いてくれるのを想定して、そう言われたら、またこのように具体的に答えていこうと思って、問答になるように組み立てていました。どちらかというと、気をひくようなことを短く言って、たとえば人とのつきあいの大切さがわかりましたと言って、それはどういうところでわかったのと聞かれて、初めて答えるようにしていました。逆にマイナス点として、聞いてくれない方は、あ、そうですか(笑)、まだ先があるのにと思いながら、聞いてくれる方だと話がはずむようになりましたが、はい、はい、結構ですよ、まだ言いたいのが本当はいっぱいあるんですと思いながら。 |
| 坪田: |
そうですよね。その時はネタが言えなかった? |
| 梶谷: |
言えないじまいの時がありました。 |
| 坪田: |
そうですよね。なるほど。たしかに皆さん、意図的にというよりも、やっていくうちに自分の個性がわかってくるわけです。梶谷さんはそのあたりがとても上手だと私も見ていました。作戦というよりも、それがスムーズに、いやらしくなくできた1人だと思います。でも、たしかに受け手側によっては、目も見ないで聞いている人もなかにはいたはずです。常に、「それで? はいはい」と言う人はいるはずです。本当に事務的な面接。そうなると、いまのような受け答えだったら、梶谷さんの顔の表情もわからないから、はい、次という感じですよね。なるほどね。
では安田さんはいかがでしょう。自分のことを話す意識、そしてそれをどのようにもっていったかということです。
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| 安田: |
私は途中で、どうしてだめなんだろうというドツボにはまってしまった時がありました。 |
| 坪田: |
それは失礼ながら、いつごろですか、ドツボにはまったのは。何月ごろ。 |
| 安田: |
5月、6月あたりです。 |
| 坪田: |
友達が少しずつ内定の声が聞こえ始めたころですね。みんな心境がわかりますよね。 |
| 安田: |
そうですね。あせりも感じました。その時に、もう一度先生にお会いした機会がありましたね。 |
| 坪田: |
ああ、あの時がそうだったんですか。 |
| 安田: |
その時は皆さん女性の生徒さんで。 |
| 坪田: |
そうです。5名ぐらいでやったんですよね。鏡の前に立ったりしました。 |
| 安田: |
その時に、先ほど高野君が言っていたような、同じ答え方になってしまっているのが私もありました。皆さんもそういった同じような経験がありますし、そこで自分は具体的にはどのように。先生がおっしゃったのはあなたにしかできなかったことを言うべきだというのがあったので、そこから自分の具体的な話を付け加えることによって、どんどん受かるようになってきたというか、面接がうまくいくようになってきました。 |
| 坪田: |
そこの問題で悩んでいる人は本当に多いようですね。そこはエントリーシートの選考からも同じことが言えます。たとえばサークルについて書いてくださいとか、ゼミについて書いてくださいとかということがあった場合に、本当に良いのは、はい、私はバレーボール部の主将をしていましてという感じから始まって、そしていろいろなチームワークのなかでのやりとりとか、そのチームを一丸となってまとめていくことに苦労したけれど、やり終えた。そういうことがだいたい書いてあります。でも、それは、いま安田さんがおっしゃったように、あの時、5人だけ女の子が集まった時に、やはり同じことしか言わない。それよりも、どう苦労した、どう努力した、どうまとめたという、「どう」の部分を、まるで聞いているほうが想像できるように、目に見えるように、たとえば紅茶を飲みながら朝まで話し合った、それも安い旅館を借りてというようなことが、もしエピソードとして入れられたら、それが目に見える情景として面接官には受け止められます。そうすると、それは安田さんにしかない体験談ですよね。 |
| 安田: |
わかります。私も最初は岩本さんのような華々しいことを、何かエピソードで立派なことを言わなければと思って、自分のなかにそれを探せなくて、自信がないと思っていたけれど、そうじゃなくて、一般的なことでもいいんですよね。自分がどういうように、本当に自分の人となりを伝えればいいという、そのエピソードをすくい出せればいいんですよね。 |
| 坪田: |
そうなんです。たとえば好きな食べ物だって、たとえば私は毎晩フランス料理を食べていますとか、豪華な懐石食べてますというのだけがいいのではなくて、私は独り暮らしなのでいつも経費を節約していて、朝は納豆しか食べられませんし、アンパンしか食べられませんし、それでもいいんです。それはぜんぜん格好悪いことではなくて、それがあなたらしさ、私らしさにつながって、たとえば、彼なら苦労にも耐えてくれるかもしれないとか、そのように面接官があなたの人となりを感じとって、想像してくれることのほうが大事です。高野君はどうですか。 |
| 高野: |
自分らしさというものを出すように心がけました。面接とかに実際に行くと、周りの皆さんは、たとえば初めてこのメンバーと会った時に、岩本さんのようにすごい経験をしている方もいらっしゃいますし、周りのほうは、あの人なかなかすごいなとか、自分を引け目に感じてしまうことが多いですけれど、そのなかで、すごいエピソードがあったりしても、その全員のなかで自分が絶対負けないこと、たとえば声の大きさとかは絶対負けない自信というか(笑)、がんばれば出せますし、笑顔も一番の笑顔をつくればいいですし、挨拶も礼を一番最後までずっと頭を下げてやりますし、何か人より勝るといいますか、自分ができること、すごい経験とかではなくて、自分でできることを、その場その場で見つけてやっていくように心がけました。 |
| 坪田: |
そうですよね。それは本当に大切なことだと思います。一つひとつ苦労したからこそ、できていくようなことになるのだと思います。ちょっとここで参考までに、さっきの岩本さんがおっしゃったことを、私のなかで知っているかぎりでちょっとお話しします。さっき岩本さんは、自分が思っていることをとにかく話した結果だめだった。それは多分、相手にとって知りたい情報でもなく欲しい人物像でもなかったのだろうと自己分析されています。
私は忘れもしない今年の1月の北大生を対象にした私のクラスでの出来事ですが、彼は国家公務員ではなくて、商社希望の男の子でした。超強気、超アグレッシブ、もう顔に強気、ぼくは負けないと書いてある。あの時も40名クラスでしたが、超目立っている。でも目立っているけれど、どう目立っているかというと、はっきり言って生意気で目立っているわけです。座り方も、みんなは一生懸命聞く姿勢で聞いています。彼だけは足をぱっと開けっ広げにして、こんな感じで聞く。それで、私が言うことはすべてもうわかっているという感じで聞くわけです。でも私は、参加型でやるのを皆さんご存じのように、質問をすると彼は何かピント外れのことを言うわけです。
つまり私から見て彼は、まずすごい自信を持っているし、絶対商社、死んでも商社、命がけで商社という気持ちも気概もわかるけれど、悪いけれど、多分あなただめねと、最後の面接の時に私ははっきり言いました。「なんでだめなんすか」という感じです(笑)。あなたの気持ちはわかるけれど、あなたは好感が持てないと私ははっきり申し上げました。生意気。いいですか、本当に商社に入社をしたいなら1000歩引いてちょうだいと私は話ししました。普通は100歩引けという言葉がありますが、足りない、足りない、500歩でも足りない、1000歩引いてちょうだい。彼は不服そうにしていましたが、でも別れてすぐメールをくれて、たしかに言われてみれば、昔からぼくは生意気そうとか、生意気とか、可愛くないとか言われてきた、だけど自信があるからしょうがないとか自己弁護が書いてありました。たしかに、どうあっても今年内定取りたいので、1000歩引く努力をします。別れたのが1月で、3月、4月、しょっちゅう東京に来て、それこそ岩本君のように、面接ではないのに人事担当者の方や役員の方に積極的にアポイントメントを取って、会いまくったようです。
その時に彼なりに戦績といいますか、私に逐一報告してくれましたけれど、最初のころは1000歩は引けないけれど500歩は引いているつもりですと書いてありました。でも、しばらくぱたっと連絡が途切れました。最後に連絡を受けたのが夏前、連休明けぐらいだったと思います。しばらくメールをしていなくてごめんなさい、もう、何をどうしていいかわからない心境に陥った。全滅でした。それこそ岩本さんがさっきおっしゃったように、フランクに人事担当者、役員に会っている時は、面白いじゃないと言われたというわけです。でも、ふたを開けてみて1次面接から行った時に、すべて最終で落とされました。何がいけなかったのか、よくわかりません。そう自分が考えるまで何も手につかなかった。でも結果として、私が言ったこと、1000歩引けなかったこと、それが敗因にあると思う。いまこそ初めてわかった。もう1年やり直すから、もう一度その時に会いたいとメールをくれました。
面接官側は、たしかにやる気のない消極的な学生よりも、どうしても商社に入りたいとか、がんばりたいという子が欲しいはずです。それは戦力になってくれるだろうと思うからです。でも、間違ってはならないことが、すべての面接官が多分安田さんを見て、高野君を見て、岩本君を見て、梶谷さんを見た時に、この子を自分の部下にしたいかどうかという目線で必ず見ているんです。私が部下にしたいかどうかということは、個人的な部下ということではなく、面接官は良くも悪くも会社の代表です。会社の代表としてそこにいる以上、彼が欲しいという部下が会社が欲しいという部下そのものです。欲しい人物像そのものです。
ですから、自分のことを言い過ぎることに夢中になってしまうと、さっきの岩本君の失敗談にもあるように、さっきの北大生の失敗談にもあるように、結果として何もプラスにはならないということになります。
それから彼は一度私に質問を寄せてきてくれたのがありました。これも多くの人から質問されるので、あえてここで申し上げたいと思います。本当にわが社が第1志望ですかと聞かれた時に、そうじゃなくても第1志望と答えなければいけないのかという質問がよく寄せられます。特に公務員と民間を並行する場合は、あなたは今日わが社を1次希望と言っているけれど、公務員が受かったらそっちに行くんでしょうとか、教職を取る方も同じです。並行しているような人が、本当は教員採用が決まったら、こっちは蹴るでしょう。どう返事をすればいいのでしょうという質問が少なくないです。でも、それはどんなふうに自分の思いがあっても、今日ここで面接をしていただいた以上、皆さんを招いてくださったわけですから、本気の顔をして、こちらに入りたいと言うべきだろうと私は思っています。それは嘘ではないと思っています。皆さんは、行きたくもないのに、そこから面接に呼ばれたわけではないですね。皆さんが意思表示を出して、そこにも行きたいということで志願しているわけですから、そこはもう躊躇なく、嘘ついていいんだろうかと思わないで、迷わずお答えになったらいいと思います。
さっきの北大生のケースですが、連絡が途切れる前に、岩本さんも多分そういうケースがあったと思いますが、役員とフランクに話している時に、君、うちに決めないか、もうほかは回らないでいいじゃないかと言われたといいます。人事担当者からも何人も言われた。その時彼は、ぼくはこう答えましたけれど、いいでしょうか。いえ、まだ決めるのは早すぎます。もっと全部の商社を見てからぼくは考えたいし、ぼくの価値をわかってもらうところと……、こんなのでいいんですよねと書いてあったから、私はメール書きました。それは超生意気でしょう。でも、そこはまだいいんです。最後に、途絶える前は、住友商事の最後に面接をしてくださった方が、初めてぼくに、自分が退室しようとした時に呼び止めて、「何々君、一つだけアドバイスしてもいいかな。君は本当に商社に入りたい気持ちはわかるけれど、いまのままの態度だったら、多分どこも君を受け入れないだろう。もう少しどうあるべきかを考えてみたらどうだろうか」とおっしゃった。でも、それを聞いた時はすべて遅かったわけです。可愛そうな結果となり私も心から残念でした。なぜなら、愛すべきひたむきな学生だったからです。
だから、さっきの岩本君のお話もしかり、その子の話もしかり、もし超やる気、超自信たっぷりな方がこのサイトをご覧になっていて、ぼくなら平気、私なら平気と思っている方もなかにはいらっしゃるはずですから、このあたりはぜひ教訓にしていただきたいと思っています。ぜひ、もう一度、岩本君の口から、それをどう教訓にして、どう生かせばいいかだけ、私から言うよりも、あなたが言ったほうがいいと思います。
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| 岩本: |
教訓と言えるかどうかわかりませんが、ぼくが就職活動をして一番良かったのは、天狗の鼻が折れたこと。 |
| 坪田: |
天狗の鼻が折れた(笑)。 |
| 岩本: |
ぼくは常に自信過剰で生きてきましたからね。 |
| 坪田: |
じゃ、北大生と同じパターンですね。 |
| 岩本: |
そうですね。 |
| 坪田: |
じゃ、わかる? 彼のとった言い方、やり方、想像できますか。 |
| 岩本: |
想像できますね。だってぼくも最初に落とされた時は、なんて見る目がない会社だって(笑)、おれを採らない会社はその会社か面接官がおかしいと思うぐらい横柄な生き方だったから。でも就活を通して、自分がいくら横柄に言っても、そこでは通用しないということを学んだ。それで、人に対して少し謙虚な自分になれた(笑)。 |
| 安田: |
面白い。 |
| 坪田: |
そうなんです。ほかの3人はそういう意味では、岩本君の逆でしょう。 |
| 梶谷: |
まったく逆ですね。昔から何をしても自信が持てない(笑)。いつも自信がなくて。先生の個人面談で、あなたはきっと向いているからがんばれと言われて、初めて、そうなのかな、ちょっと自信持っていいのかなと思ったくらいで、どうしたら、そんなに自信がわいてくるのか、ぜひ参考にしたいです。いつも不安で自信がない。 |
| 坪田: |
そうね。ぜひ岩本君、聞かせてくださいよ。私、本当は北大生もここに連れてきたかったぐらいですけれど。どうして、そんなに自信があるの? 自信のない人のために話してほしいんですけれど。 |
| 岩本: |
多分、思考の習慣だと思うんです。ぼくは自慢するのが好きだから自分の成功体験だけは聞かれなくてもわーっとよくしゃべる。もちろん失敗体験は聞かれなきゃ話さない。だから自然と過去の悪いことはあんまり思い出さないし、良かったことだけはたくさん思い出すじゃないですか。成功体験ばっかたくさん話してたら、自分は成功してきたんじゃないかって勘違いしちゃいますよ。 |
| 安田: |
そうなの?(笑)。 |
| 梶谷: |
自信なんかないもの。 |
| 岩本: |
ぼくなんて生きてる中で9割ぐらいは失敗ですよ。でも、100なんかやれば、せめて10ぐらい、1割ぐらいはうまくいっちゃたりするじゃないですか。ぼくはすぐ自分を大きく見せようとするから、その1割を「こんなことやっちゃいました〜」「これだけぼくは成功しました〜」って言いふらすから、しかも一つのことでも違う人に会うたびに何度も自慢するから、自分もたくさん成功した気になっちゃう(笑)さらに初対面の人とかだと「スゴイね〜」って誉めてくれるから、ぼくも「俺ってスゴイのかも」って勘違いしちゃう。それで根拠もなくイケるって思い込んで、また100ぐらいやってみると、また1割ぐらいは当たるから、それが思い込みを一層強めてしまう。僕の根拠のない自信はそうやってできてきちゃってるんです。
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| 坪田: |
なるほどね。失礼ですけれど、あなたはいつごろからそういう思考なの? 何歳ぐらいから。 |
| 岩本: |
それは話せば長くなりますよ。 |
| 坪田: |
ぜひ、聞きたいですね。 |
| 岩本: |
ぼくは中学校ぐらいまでいじめられっ子で、マイナス思考だったんだけど、中学一年から日記を書き始めて、それで自分の性格を自分で変えていった。日記の中でもネガティブなことを書くと、寝る前に落ち込んで気分が悪いじゃないですか。だから、ぼくは今日の良かった点とか、何か嫌やなことがあっても「そこからこんなことを学んだ」みたいにポジティブなことを書く日記を毎日やってました。そんなことを毎日続けていったら、そういったポジティブな考え方が習慣になっていって、日記じゃなくても、普段何か起きた時に、日記と同じようなポジティブな考え方が自然とでるようになってました。 |
| 坪田: |
それは本当にいい話ですよね。たしかに私が皆さんに申し上げたことで、たとえば短所について聞かれた時という話をしたことを覚えていますか。普通は長所については自信を持って話すけれど、短所については本当に皆もろ短所を言います。たとえば消極的で人と話すのが苦手なところです、そこに嘘をつけということではないです。それはそうなんだけれど、それこそさっきの梶谷さんの面接の時のように、そう言ったら、面接官は、ああ、そうですか、それでおしまい。消極的でおとなしいのだったら、もうあなたいらないということです。
でも、岩本さんがおっしゃるとおりです。必ず「消極的で人と話すのが苦手なタイプです。でも、これからは今も就職活動をがんばっていますし、立派な社会人になりたいし、人と話せるようにならないと、そうはなれないはずだから、一生懸命努力してがんばりたいと思います」としめくくるまで言い続けましたね。本当にマイナスで終わってしまうと、話す時もしかり、エントリーシートに書く時もしかりです。そこから先の面接官の想像する、ふくらむプラスのイメージが何も残らないと思います。それは大事なことだろうと思います。
お二人はいかがでしょうか、そのあたり。
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| 高野: |
ぼくも、だんだん面接に慣れてきて、自分がPRがうまくいくようになると、結構1次面接とか2次面接は受かるようになってきて、そのなかでちょっと自信過剰になって、変なアピールの仕方、たとえば、先生が面接官だった場合に、こういう4人でグループ面接をやり、自己PRしてくださいという時に、何か知らないのですけれど、椅子の向きを変えて、こっち向いたりして、そういういやらしい……。 |
| 坪田: |
面接慣れみたいな感じで。 |
| 高野: |
なってしまって。あれはカルピスだったと思いますが、もう本当に自信満々の感じで。 |
| 坪田: |
もう、ほかの人に比べてすごかったわけね、態度も。 |
| 高野: |
はい。やり過ぎぐらい(笑)やってしまって、言うこともしっかり相手の目を見て言えて、雰囲気もよく言えたので受かっているかなと思っていましたが、いつまでたってもメールが来ないんです。どうしてだろうと思っていたら、やはり、ちょっとやり過ぎかなと思いました(笑)。 |
| 坪田: |
たしかにね。安田さんは? |
| 安田: |
私は岩本さんとは逆で、私自身は最初、就職活動をする前は、すごくプラス思考の人間だと思っていました。悪く言えば楽観的だったんです。ずっとそう思っていましたが、5月、6月のドツボにはまった時に、初めて、ああ、どうしようというのがあって、本当にマイナス思考になってしまったのには、自分でびっくりしました。 |
| 坪田: |
それを、どう克服したんだろう。 |
| 安田: |
一番重要だなと思ったのはメンタル面です。そこをどうコントロールできるかということです。私の場合は、そのへんはある意味、正直開き直りかもしれませんが、とにかく何でも自信を持って、受け答えは必ず大きな声でというような、本当に基本的なことを改めて見直して。 |
| 梶谷: |
基本が意外と守れていないですね。 |
| 坪田: |
それこそ、本当にくじけそうになることが何回も何回もあったと思いますが、どのようにして落ち込みながらもモチベーションを維持したのでしょうか。梶谷さん。 |
| 梶谷: |
おっしゃっていたように、基本を守るということを大事にすると自分に自信ができてきて。私は時間はちゃんと正確に守っているし、先生がおっしゃった、まず入る時の笑顔をきちんと今日も守ったし、身だしなみもきちんとしているし、声のトーンとか明るさなどもオーケーだしという基本を数え上げて、私は基本はもう絶対クリアしているというその自信感です。小さいですけれど。でも、それを守っているのと、今日はちょっと靴が汚かったとか、ちょっと笑顔が足りなかったと思うと、小さなほころびがどんどんすべてにマイナス面を及ぼしていくので、すべて小さなこととばかにしないで、基本をすべてきちんきちんと小さくでも守っていくと、よし、今日の私はある程度完璧、あとはもう自分のキャラクター勝負。そこで踏ん張りというか、自信がつくと思うので、つらい時こそ、小さなことで守って自分も自信をつけていってほしいなと思います。 |
| 坪田: |
そうですね。岩本さんは? |
| 岩本: |
ぼくは過去のことを考え直さないようにしました。終わったことをどんなに後悔しても変わらないから。ぼくはだいたいメモとか日記を付けてるから、今日は何が良かった、何が悪かった、そこから何を学んで、次はどうするということを必ずその日のうちに済ませちゃう。そうやって毎日過去を終わらせちゃうから、今ここに集中できる。ぼくも最初ばーっと連続で落ちまくって、とにかく今まで成功してきたような気がしていたから、すごくショックだった。その時に、反省はちゃんとその場で済ませて、後は失敗を振り返らなかった(笑)。次はどうするというように、常に次を考えるようにした。考えても余計に落ち込むか不安になるだけのことに頭を悩まして、時間とエネルギーを無駄に浪費しないよう意識しましたね。
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| 坪田: |
なるほどね。高野君は。 |
| 高野: |
まず、だれか頼れる人を1人、自分のなかで見つけて、その人の言われたことを忠実に守る。暗くなってしまうと思いますが、常に前向きに、どんなことがあってもくじけずに、前向きにやってきました。ぼくは先生を思い出しながらやりました。 |
| 坪田: |
ありがとうございます。安田さんは? |
| 安田: |
先ほどありましたけれど、その自信というものを何か一つでもいいから、梶谷さんがおっしゃっていたとおり、声一つ、身だしなみ一つでも、それこそ先生のテキストを1から見直して、よし、これはオーケー、これはオーケー、先ほどと同じですけれど、そういったことです。 |
| 坪田: |
なるほど。やはり基本ができているから勇気も出るのかもしれないですね。たしかに1次面接で落とされるほとんどのケースが、基本をまったく無視して、それこそ、さっきの岩本さん、言いたいことだけ言うという人です。それが1次面接で落とされるケースです。それをわかっていない学生が多いようにお見受けします。みんなが悪いのではなくて、時代の責任かもしれません。それこそ私もオダギリさんもおわかりだと思いますが、私たちの時代はちょっと身だしなみが悪かったりすると、家族だけではなく学校の先生も注意してくれたし、近所のおじさん、おばさんだって「まり子ちゃん、ちょっとその格好。その格好でどこ行くの?」と言われるような、俗に言うしつけとか、道徳という時間もありました。でも、いまの子たちは道徳の時間などないのではないでしょうか。別にいまが悪いとかという意味ではなくて、そういう当たり前のことが当たり前でなくなっているいまの時代。ですから、皆さんの感覚がいまに慣れている。でも面接は古き良き時代のオーソドックスな目が生きているように思うんです。それがさっきからおっしゃっている基本を守るということ。
いまの主流だと、マナーが悪くても堂々としていて、明るくて、言いたいこと言っていいじゃーんみたいな風潮があるけれど、面接はマナーを守り、基本を守り、礼節を重んじ、謙虚にですよね。このギャップが就職活動で初めてみんなが直面する最初の試練かもしれないと思っています。
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第2回座談会>> |